4.物件の種類と特徴

物件の選び方

どういう物件に投資すればいいのか?

 不動産と言ってもいろいろありますよね。ワンルームマンション、戸建、1棟、商業ビル・・・住居以外にも倉庫や駐車場など様々です。さて、どういう物件がいいのでしょうか。今回は物件の種類について書きたいと思います。

 

不動産は2つと同じ物がない商品であり、それぞれに個性があります。そのため一概にこれが儲かるといったものはありませんが、一つの考え方をお示ししたいと思います。

 不動産投資は投資というからには、収益を上げることが目的です。そのため、そこにお金を払って住んでくれる・使ってくれる人がいないとダメなわけで、いくら物件が安くても、水道も通っていない山の中等は投資先としてはリスクが高いと言わざるを得ません。逆に言うと、人がある程度住んでいるエリアであれば、リスクを軽減できると言えます。エリアだけで言えば、都心、ベッドタウン、地方都市、田舎があり、また物件そのもので言えば、ワンルーム、ファミリー向けマンション、戸建て、一棟もの、テナント、商業用ビルといった種類があります。どのエリア、どの種類で勝負するかは、よく考える必要があります。とはいえ、初めて不動産投資をするのであれば、一棟や商業ビルは金額や規模も大きいため融資が下りないと思いますし、ワンルームor戸建てが現実的な選択肢になると思われます。

ワンルーム

 ワンルームは短いと2年くらいしか住んでもらえないこともあり、出入りが多い傾向にあります。とはいえ、最近は生涯独身の方も増えてきており、10年以上住んでもらえるケースも十分にあり得ます。私の所有物件では結婚か転職or転勤で退去されるパターンが多いです。管理費と修繕積立金が毎月発生しますが、建物自体の管理や大規模修繕を自分で計画する必要がないため、初心者や建築関係に疎い人に向いています。

②ファミリーマンション

 ファミリーマンションは長期で住んでもらえることが多いと思います。転勤や転職があっても子供の学校を変えたくない等の事情もあり、物件そのものや地域が気に入ってもらえれば入退去がほとんどなくなると思います。こちらも管理費と修繕積立金が毎月発生し、ワンルームよりも面積が広い分、その費用が2倍以上であることが多いです。運用はワンルームとほぼ同じです。投資効率でいえば、ワンルーム>ファミリマンションとなりますが、ワンルームよりは安定感があります。

③戸建て

 戸建てにはついては私は所有していませんが、こちらもファミリーを対象にしていることからファミリーマンションと同じ傾向だと思います。違いとしては、建物のメンテナンス、管理を自分でやらないとけないことです。業者にお任せでもいいのですが、あんまりにも知識がないと修繕内容の出来映えを評価できませんし、何より騙されたり割高な条件で契約してしまったりするリスクが付きまといます。建築関係の勉強が必須と言えるでしょう。そのリスクと引換に管理会社へ支払う管理費は必要ありません。ただし修繕自体は必要なため、修繕積立金は自主的に積み立てておく必要があります。

④一棟

 一棟についても私は所有していませんが、どちらかというと戸建てに近いと思います。建物修繕と管理をすべて自分でやらないといけない上、賃貸募集も頻繁にすることになるため、大家として高いスキルが必要となってきます。また戸建てにも共通しますが、土地と建物すべてが自分の所有物であるため、屋根に太陽光パネルをつけて発電事業を行ったり、大きな道路沿いの土地であれば看板を立てて広告料を稼いだり、駐車場を作って運営したりといった、より踏み込んだ不動産活用ができるのも一つの魅力です。このように上記3種類と比べると利回りがいいケースがほとんどで、本を出版しているような大物投資家のほとんどが一棟物件に投資して成功しています。
 しかし、一棟物件は軒数によりますが安い木造でも4,000万以上することがほとんどで、高額な融資を受ける必要があるためなかなか購入できません。少し大きめのRC(鉄筋コンクリート)一棟になると軽く億を超えるため流動性も低く、購入時期や場所を間違えるとかなり損が出るためリスクが高いと言えます。
 また、木造一棟は私道物件(公道に接していない物件)が多く、物件自体が再建築不可・既存不適格であったり、私道範囲の水道管・アスファルトの修繕費が自己負担であったり、近接擁壁の老朽化・敷地境界・通行権で近隣と揉めている等複雑なリスクが多いです。私道物件を購入するときには、細心の注意を払ってあらゆるリスクを検討・想定して購入する必要があります。
 一棟と戸建てだけは既設物を購入する以外にも、更地を購入して自分で建築士に依頼して建築するといった方法でも手に入れることができます。個人的にはこの方法が最も投資利回りがいいのではないかと思っていますが、私は資本とスキル、コネクションが不足しており、このレベルに至っておりません。

 以上4種類について簡単に解説しましたが、それぞれ一長一短があり、どれかが絶対に優れているといったものはありません。今の自分の環境・スキル・使える時間を考慮して選択するのがいいと思います。


 参考ですが私は都心、ベッドタウンのワンルーム、ファミリーマンションしか所有していません。 地方都市、田舎についてはそれぞれの地域色があると思いますが、車庫の有無や近隣施設(工場、大学等)が賃貸付けに大きく関わってくるところが都心とは違うと思っています。逆に言えば、そこさえ押さえておけば不動産経営としての根本は変わらないと思っていますので、ある程度は参考になると思っています。

今回はここまでにして、次回からは不動産物件の選定方法を書いていきます。お楽しみに。

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