賃貸vs持ち家の議論について

コラム

永遠のテーマとも言える程議論されていますよね。私としてはこの議論に一定の結論を持っていますので書いていきたいと思います。ここまでの記事を読まれた方はある程度予想はできるとは思いますが、結論は賃貸、持ち家のどちらでもないです。形態だけでいうと社宅最強じゃないでしょうか。

大切なのは住居費を税引前のお金で払っているかどうか

 もうタイトルがいきなり結論になっていますが、住居費用を税引前(所得税や法人税を差し引かれる前)、税引後(所得税や法人税を差し引かれた後)どちらのお金で払っているかが一番大切なポイントだと思っています。賃貸だろうと持ち家だろうと税引後のお金で支払っている限り、国に搾取され損をしていると思いますし、これに異論がある人はいないと思います。
 税引後のお金で持ち家を所有するという選択肢の中には、住宅ローン減税+低金利という魅力的な方法はあるものの、個人の住宅のみに適用され、法人や事業用には適用できません。住宅ローン減税は1%の減税が最大10年ですから、最大10%引き、住宅ローンも金利が投資用と比較し、1~1.5%程度低いというメリットがあります。しかし、税引後のお金で支払っている限り、所得税+住民税+社会保険料を搾取されて30%以上損をしていることは間違ありません。また、個人住宅の場合、減価償却ができないことも大変な損失です。法人所有物件や個人事業用物件であれば減価償却できるため、節税できますが、個人所有物件はそれができません。実態として価値が下がっているのに、個人の所有物だけはその減価償却分が損益計上できないのです。税引後のお金での支払い+減価償却計上不可、この2点が個人所有物件の大きなデメリットです。そのため、住宅ローン減税や低金利という甘い罠に掛かって購入するのは止めておきましょう。
 では、税引前のお金(経費)で賃貸、持ち家に住むにはどういう方法があるか、またそれぞれのメリット、デメリットを見ていきましょう。

経費で賃貸に住む方法

 税引前のお金で賃貸に住むには、今まで既出ですが個人事業主の事業事務所と自宅を兼ねるか、法人名義で賃貸を契約し役員社宅として住むと言った方法がありました。それぞれについては、「19.不動産投資における個人事業主の節税方法」、「21.法人設立のよる節税方法(その2)」に詳細を書いていますのでここでの説明を省略します。
 税引前の経費で支払うという点が同じであれば、次の論点としては、賃貸か持ち家かという議論になります。賃貸のメリットは、以下の2点でしょう。
 ①いつでも引越可能であり、身軽である。
 ②初期費用が必要ない。(家を所有するには多大な資金が必要)
 以上2点で、①は近隣のゴミ屋敷やモンスター住人などのリスクを引越で回避できますし、②も個人&法人の貴重な融資枠やキャッシュを節約できるため、事業をする上で大きなメリットになります。
 
一方でデメリットもあります。以下の2点です。
 ③長期的な視点で考えると、持ち家の方がコスト的には有利である。(パソコンや車もそうですが、長期で使用するならリースよりも所有する方がコストメリットがあります。)
 ④自分の好きなようにリフォームでき、間取りや構造にもこだわりが反映可能である。
 この2点は、どちらも所有するからこそのメリットです。③、④に大きなメリットを感じるのであれば、賃貸ではなく所有するのがいいでしょう。

経費で持ち家に住む方法

 経費で持ち家にするには、方法としては法人所有しかありません。個人所有して事務所を兼ねている形態にしても経費算入できるのは当然事務所部分だけであり、減価償却範囲も事務所部分だけとなります。しかも、事務所割合が50%を超えると住宅ローン減税も適用外になります。例外として事務所割合が10%以下の場合、事務所との按分不要で全額100%を住宅ローン減税対象とすることができます。10%以下では節税割合もしれていますので、メリットは薄いでしょう。
 と言うわけで、持ち家にする場合は法人所有一択となります。法人で所有し、役員社宅とすれば経費算入、減価償却もできるため、私的には「あり」ですが、多額の資金や融資枠を消費します。お金が有り余って「〇州のドンファン」と呼ばれるレベルになれれば、検討してみてもいいかもしれませんが、法人所有社宅を実現する前に事業投資に回した方が余程健全な経営ができると思います。

 上記の賃貸のメリット、デメリットで記載した点の裏返しが法人所有持ち家のメリット、デメリットとなります。そのため、どちらかが絶対にいいといった結論は出ません。個人&法人の状況ごとに判断する必要があります。とはいえ、ほとんどの方には賃貸がいいのではないでしょうか。。。


 今まで初の番外編「賃貸vs持ち家」どうだったでしょうか。いろいろな記事を読んできましたが、このような視点で書かれている記事を読んだことがなかったため、書きました。何かご指摘があればコメントいただけると嬉しいです。

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